未経験で転職するには?職を選ぶポイントを解説

中途採用において企業が最も採用したいのは、やはり即戦力です。ただ、有効求人倍率が右肩上がりの中、経験者が欲しいからと言って「業務・業界経験者募集」の求人を出しても、なかなか人が集まりにくいのが実情です。

そこで応募者を広く集め、求めるポジションにマッチした人材が応募するハードルを下げるために、あえて「未経験歓迎」と打ち出しているケースもあります。

未経験の人材を採用する場合、できるだけ若手を採用したいと考える傾向があります。一般的に、「異業界・異職種」へ転職する場合、上限は25歳ぐらいまで。ビジネスマナーをひと通り身につけた22~23歳くらい、いわゆる第二新卒を求めるケースが多いです。「ジョブチェンジ」や「新天地で新しいキャリアを」といった言葉は耳ざわりが良いですが、年齢が上がれば上がるほど、難しくなるでしょう。

「未経験歓迎」と書かれているから絶対に採用されるはずと安易に考えるのは禁物ですが、「自分の経験は通用しないかも……」と謙虚になる必要はありません。未経験の方も、ある程度経験のある方も、積極的に応募してもいいかもしれませんね。

「未経験可」の仕事は3パターン

  • 業界・職種、いずれの経験も問わない「業界・職種未経験可」
  • 同じ職種を経験していれば違う業界での経験も認める「業界未経験可」
  • 同じ業界にいたことがあれば職種は問わない「職種未経験可」。

「未経験」を募集する企業の意図とは?

理由については一概には言えませんが、中途採用で最も求めているものは「即戦力」である企業が多いです。

とはいえ、経験者にとっても「経験必須」と書かれていると、「自分のスキルで十分なのだろうか」「もし応募しても、経験不足で書類が通らないのでは」と、応募しづらくなることが多いようです。「未経験歓迎」と書くことで、業界・職種いずれの経験者も応募しやすくしたいという意図があります。

場合によっては、経験が豊富でも「未経験歓迎」の求人にだけ応募するという転職者もいます。スキルと実績のある貴重な経験者を採りのがしたくないというのが、一番の本音です。

「未経験」の職種に転職しようと考えるなら

企業の募集ニーズは日々刻々と変わります。最初は経験者を採用しようと思っていたけれど、思うように応募が集まらなかったので、近しいスキルを持った人と会うことにしたというケースもあります。
あるいは、違う業界・業務のスキルを転用したら、自社の業務に活かせそうだと気付いた、ということもあるでしょう。

年齢としては、若手であればあるほど有利です。転職者としては、何歳からでも新しいチャレンジができると希望を抱きがちですが、それはなかなか厳しいのが実態です。入社後の育成や自社のカルチャーになじめるかを考えたとき、企業は20代前半~半ばまでの若手を求めます。「未経験歓迎」と書かれている求人を見つけたら、できるだけ若手のうちに応募を決断するようにしましょう。

また、いくら「業界未経験可」だとしても、今の職場とまったく異なるカルチャーの会社へ応募するのは避けましょう。例えば、現在の職場が「数十年の歴史がある老舗企業」で、社内の平均年齢が40~50歳という場合、じっくりと仕事を進め、社内の承認フローも複雑である場合が多いはず。しかし、転職先が「20~30代が中心のベンチャー企業」だった場合、入社数年で大きな仕事を任されたり、30代が役員クラスということも珍しくありません。

こうしたケースでは、入社後にカルチャーや仕事のスピード感の速さに戸惑う場合があるでしょう。未経験の業界に飛び込もうと考えている場合は、検討中の企業の社風やカルチャーを事前によくリサーチしておいた方が良いでしょう。