BtoBとBtoCの違いは?どちらの企業が向いている?
企業のビジネスモデルとしてよく目にするBtoBとBtoCですが、その違いを理解できていますか?BtoBとBtoC転職するならどちらがいいか迷っている方に向けて、両者の明確な違いを解説します。各ビジネスモデルの定義や特徴から向いている人の特徴も紹介しますので、企業研究等にお役立てください。
BtoBの定義
BtoB = Business to Business
企業向けに製品やサービスを提供する、企業対企業の取引形態のことです。
例えばSaaS企業やSier、Web制作会社、ゲームデベロッパーを指します。
・製品やサービスの単価が高額、かつ取引も長期的になることが多い・常に一定のニーズがあるが、購買決定までの時間が長い・ロジカルなアプローチが求められる
BtoBの適性がある人
BtoBでは日常的に身近ではない製品やサービスを取り扱うことがめずらしくありません。
そのため、世の中にインパクトを与えるような大きなプロジェクトに携わりたいという意思がある人が向いています。
例えば、仕事を選ぶにあたって新しいものが好き、刺激的な環境で働きたい、大きな仕事に時間を掛けて取り組みたいといった動機を持つ人です。
働き方の希望としては安定を求めるタイプ、年収をアップさせたいと考える人はBtoB向きです。
BtoCの定義
BtoC = Business to Customer
一般消費者に向けて製品やサービスを提供する、企業対消費者の取引形態のことです。
例えばECサイトやSNSといったサービスを展開する企業やゲームパブリッシャーを指します。
・製品やサービスの単価は低めなため、「多く」売り上げることが重要・顧客規模は大きいが、ニーズの把握は難しい・消費者心理に訴えかけるアプローチが求められる
BtoCの適性がある人
BtoCでは、主に消費者にとって身近な製品やサービスの開発を手掛けます。
フィードバックが原動力になる、日常的に自分が携わった仕事を目にする機会があることがモチベーションにつながるというタイプの人が向いていると言えるでしょう。
仕事を選ぶ際に、企業やサービスのブランド力やチャレンジできる環境などを優先したい方はBtoC向きです。
転職するならどっちがいい?
「BtoBとBtoCどっちがいい?」これは個人の仕事における価値観によって変わると言えます。
BtoCでは相手が一般消費者であるため、クレームやトラブルといった顧客の不安定さに振り回されるといった点が「やめとけ」と言われる大きな理由のひとつになっているようです。
それぞれにやりがいがあるため、転職する際は自分の価値観に基づいた転職軸に従うのが良いでしょう。
一般的な「やめとけ」という声に振り回されすぎないことも大事です。
中途採用でも行われる適性検査。導入する目的と内容は?
転職活動の際に、キャリアの棚卸しや面接練習を行う方は多いですが、適性検査の対策などはしていますか? 新卒の就職活動の際に、適性検査の対策を行った方は多くいらっしゃると思いますが、中途でも適性検査を導入している企業があります。適性検査とはどのような試験なのか、改めて詳しく説明します。
適性検査とは?
適性検査は、企業が候補者の能力を測り、採用するポジションに適性があるかを確認する試験です。さまざまな適性検査のなかでも、「SPI」を受けたことがある方は多いのではないでしょうか。
適性検査「SPI」は、基礎的な知的能力や性格特性を測定することが可能で、どのような仕事に向いているか、向いていないかなどがわかります。
「SPI」は、大きく2つに分類され、知的能力を測る「能力検査」、人となりを把握する「性格検査」があり、2つの検査を以下のように示しています。
1. 能力検査
能力検査は、どのような仕事をするうえでも必要とされる、知的能力を測る検査です。
具体的には、「言語分野」と「非言語分野」の2種類の問題を通して、コミュニケーションや思考力、新しい知識・技能の習得などのベースとなる能力を測っています。
言語分野では、言葉の意味や話の要旨を的確に捉えて理解できる力を測る問題、非言語分野では、数的な処理や、論理的思考力を測る問題が出題されます。
2. 性格検査
性格検査は、日ごろの行動や考え方に関する質問から、その人がどんな人なのか、どのような仕事や組織に向いていそうかなどを把握するための検査です。
具体的には、日常の行動や考え方について複数の質問項目が提示され、どの程度自分にあてはまるかを選択していきます。
新卒採用時の適性検査との違いとは?
新卒採用と中途採用で、適性検査の内容に大きな違いはありません。どちらも能力検査と性格検査が基本となることが多いでしょう。企業によっては、英語の検査を行うこともあります。
しかし、適性検査を実施する目的が新卒採用とは異なることが多いです。新卒採用では大量の応募者を選考することが多いため、1次試験の優先順位付けのために使用される傾向がありますが、中途採用では、あくまで選考を進めるうえでの参考資料として使用されることが多いようです。
なぜなら、中途採用では新卒採用と比べて面接回数が少ないことが一般的であり、人となりを見極めることが難しいからです。
まとめ
中途採用で適性検査があることに驚く方もいるかと思います。新卒採用時と中途採用時では、適性検査の役割は異なることが多いです。
転職活動では、「転職理由」や「キャリアの軸」の整理がとても大事ですが、適性検査についても理解し、できる対策をしておきましょう。
面接では何を見られているのか? 平均回数とその理由
どれだけ適性検査の結果がよかったり職務経歴書の記載内容が魅力的だったりしても、合否は面接で決まります。では一般的に、面接は何回行われているのでしょうか。
会社の規模や職種などによって異なりますが、2~3回行われるのが一般的なようです。
なぜ複数回の面接が行われるのか?
複数回面接を実施するのは、候補者が本当に会社にフィットするのかを複数の面接官の視点で見極めるためです。例えば、人事担当者は「会社のミッションと候補者の働く目的が一致しているか」、またカルチャーフィットの観点から「中長期で会社全体に影響を与えられる素質がありそうか」など、業務の実績とは少し違った視点で見極めを行うことが多いです。
一方で、配属先部署の社員は「業務を遂行できるスキルセットがあるか」「必要な経験があるか」などを見極めます。 このように、複数の面接官が異なる角度から面接することで、採用のミスマッチを防ごうとしている企業は多く見られます。
面接回数は候補者によって増減するのか?
求人の応募要項を作成する時点で面接回数を決めている企業もありますが、あらかじめ決めていたとしても、候補者によって回数が増えてしまったり減ってしまったりすることはあります。
面接回数が増える要因としてはどのようなことがあるのでしょうか。
主な要因として、採用後のミスマッチを避けるため、企業側が候補者の特性・詳細をもう少し知りたいと感じているケースが考えられます。規定回数の面接では、候補者の人間性を見極められないことが多々あるためです。また、候補者が応募した職種と異なる部署で能力を発揮できそうだと企業が判断した場合は、別の部署の担当者が改めて面接することもあります。
面接回数の増加は、企業と候補者がお互いの理解を最大化する機会になるため、ポジティブに捉えるといいでしょう。
まとめ
企業は、候補者をさまざまな角度から見極めるため、面接を複数回行います。配属先部署の社員がスキルセットで評価し1次面接を通過しても、人事担当者がカルチャーフィットしないと評価した場合は、次のプロセスに進めないこともあります。
面接が平均より多く行われることもありますが、入社後にミスマッチが起こらないようにするためのステップと捉え、ポジティブな気持ちで受けましょう。相性を見極めようとしていることがほとんどのため、決して悪いことではありません。
「スキルセット不足」「相性が合わない」などと評価された場合は不採用となる可能性が高いため、転職活動では複数の企業と接点を持つことが大切です。企業との相性を確認しながら、自分に合った転職先を見つけてください。
転職成功の鍵とは?自己管理がポイント!
転職活動のスケジュール決め
転職活動のスケジュール決め転職活動をスムーズに進めるには、転職活動の段取りを整理することが大切です。一般的に、転職活動には3カ月から6カ月ほど要するケースが多いといわれます。
特に退職に関しては注意が必要です。企業の就業規則で、退職の意思表示をいつまでにする必要があるかが定められている場合もあり、逆算してスケジュールを組むことが大切です。以下に、転職を考え始めてから退職するまでを6カ月としたスケジュール例を紹介します。
1. 事前準備(1カ月)
転職活動の最初のステップは事前準備です。まずは自分の転職活動の目的を整理します。
そして、キャリアの棚卸しや自己分析など、改めて自分の経歴について振り返り、大切にしていることなどを明確にします。
2. 情報収集・応募(1カ月)
事前準備が終わったら、志望する業界や企業の情報を収集します。
転職サイトの他、人材紹介会社やヘッドハンターなどを利用し、自分の希望する条件にマッチする求人の紹介を受けたり、企業の情報を集めたりします。応募する企業が決まったら書類作成に移ります。複数の企業に応募する場合、応募先に合わせて書類を作成しましょう。
一人で作成するのではなく人材紹介会社やヘッドハンターのアドバイスを受けたり、知人に書類を見てもらったりすることで、より良い書類を作成できます。
3. 選考・内定(1~2カ月)
選考が始まってから内定が出るまでには一般的に1〜2カ月ほど要します。
書類審査通過後は、面接が行われるため、面接対策を行いましょう。提出した書類をもとに、志望動機や職務経歴をどのように伝えるか検討し、面接の練習をしましょう。
仕事をしながら選考を受ける場合、面接時間の調整に難航することもあるため、両立できるように時間の使い方を工夫することも大切です。複数社から内定を得た場合は、自分の転職の目的をもう一度振り返ってどの企業が最適か判断しましょう。
転職の目的を明確にする
全体のスケジュールを決めたら、転職目的を改めて整理します。
「年収を上げたい」「裁量のある仕事がしたい」「家族との時間をもっと増やしたい」など、さまざまな転職理由があるでしょう。
重要なことは、自分自身と向き合い、何が自分にとって大切かをはっきりさせることです。
例えば、「家族との時間をもっと増やす」ことを最も大切にしたいと考えているのに、企業規模や年収を軸に転職活動を行っては、当初の目的が達成されない可能性があり、そうなっては本末転倒です。
「自分の転職の目的は何なのか」を常に念頭に置き、迷いが生じた際にはその目的に立ち戻れるように意識しましょう。